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ごあいさつ「MENについて」コンテンツ MEN1とは? MEN2とは? 遺伝について 遺伝カウンセリングについて 患者様・ご家族様へ MEN患者・家族の会 札幌医大附属病院 遺伝子診療科

札幌医大附属病院の遺伝子診療科では、遺伝の問題について心配や不安を持っている方や、ご本人やご家族が遺伝性の病気である可能性を告げられた方のご相談をお受けしています。

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信州大医学部附属病院 MEN専門外来

信州大学医学部附属病院遺伝子医療研究センターでは、毎月1回MEN専門外来を開設しています。詳しくはこちらをご覧ください。

 

信州大医学部附属病院セカンドオピニオン外来

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京都大学医学部附属病院遺伝子診療部

京都大学医学部附属病院遺伝子診療部では専門の医師によりMEN(MEN1/MEN2)の診療を行っています。詳しくはこちらをご覧ください。

 

MENニューズレター「むくろじ」

MENの患者さん、ご家族を対象としたニューズレター『むくろじ』を発行しています。ご購読のお申込・バックナンバー閲覧は、こちらから。

top>MENについて>MEN1とは?>2.MEN1ではどのような病気があらわれるのですか?

4.どうしてMEN1になるのですか?

MEN1の原因をお話しするまえに、遺伝子というものについて少し説明します。

遺伝子という言葉をおそらくどこかで耳にしたことがあると思いますが、遺伝子はいわば私達一人ひとりの生命の設計図と言えます。私達の体はたくさんの細胞でできており、その細胞の中の核とよばれる部分に遺伝子が存在します。この遺伝子はDNAというひも状の細長い物質に、化学的な暗号として書き込まれています。人の遺伝子は 3~4万あるといわれていますが、それぞれの遺伝子が決まった働きをしており、両親から遺伝子一組ずつを受け継いで私達が生まれてきます。ですから私達は原則として同じ遺伝子を2個持っていることになります。

例えば血液型を考えてみます。血液型の遺伝子にはA、B、Oの3種類がありますが、AB型の人は両親の一方からA型の遺伝子を、もう一方からB型の遺伝子を受け継いでいます。またO型の人は両親からO型の遺伝子を受け継いでいます。A型(あるいはB型)の人は両親からA型(B型)の遺伝子を受け継いでいることも、一方からA型(B型)を受け継ぎ、もう一方からはO型の遺伝子を受けている場合もあります。

私達一人ひとりが持つDNAに書かれた遺伝暗号は誰でもほとんど同じですが、血液型の例もあるように人それぞれでほんの少しずつの違いがあります。このわずかな違いが個人個人の体質(個性)を作っていると考えられています。

 

さてMEN1の患者さんでは、たくさんある遺伝子のうちの一つに変異(遺伝子暗号の変化や喪失)がおきています。遺伝子にはひとつひとつに名前がありますが、この遺伝子には病名と同じMEN1という名前がつけられています(遺伝子の名前は斜字体であらわします)。

両親から受け継いだこの遺伝子の2つのうち1つに変異があると9割以上の人は生涯の間に何らかのMEN1の症状があらわれます。つまりMEN1になるのは体質的な要因が原因であると言えます。食事や生活環境などの要因は発症には関係しません。また遺伝子の変化が原因であるため、この変化を受けた遺伝子が親から子へ受け継がれることにより、MEN1になる体質も受け継がれることになります。さきほど述べたように、私たちはそれぞれの遺伝子を2つずつ持っており、2つのうちの1つを子に伝えるしくみになっていますので、MEN1の体質が子に受け継がれる確率は性別に関係なく50%になります。